MOMENT

4.5メートルの天井高をもつ「高くて浅い空間」の特徴を引き出すために、一般的な店づくりの法則を一旦脇に置き、店舗そのものが外へ向けて発信し続ける、ビルボードのような存在を目指した。手のひらに納まる程の有機EL盤を、理想的な棚の間隔に従って規則的に配列し、光の色と速度のプログラム制御で、外観を際立たせる構造体とした。有機EL盤の柔らかな光が呼吸をするように、人の歩速にシンクロするように、時には商品の間を縫うようにリズミカルに明滅し、賑わいを生み出していく。EL盤の支持材はガラス棚のズレ防止の役割も担い、店舗構造の主張を最小限に抑えた。何かしらの明滅を繰り返し、予想外の動きを放つ外観は、BAO BAO ISSEY MIYAKEの製品特性とも重なる。店内に足を踏み入れると有機EL盤が放つ光の存在は数歩下がって感じられ、製品を集中して選ぶことができる雑味のない空間となっている。

BAO BAO ISSEY MIYAKE Marunouchi

2013
クライアント : 株式会社イッセイミヤケ
写真 : 荒木文雄 / MOMENT