LOKO GALLERYは、MOMENTが建築設計を担当した現代アートギャラリーである。展示空間を中心に、カフェやアーティストレジデンスなどの機能を併せ持ち、ギャラリーを都市の中でより開かれた存在とし、街との有機的な接点を築くことを目的に計画された。建物の前面にはカフェを配置した。ガラス張りのファサードとオープンテラスによって、都市とアートのあいだに緩やかな緩衝帯を設け、通りを行き交う人々やカフェ利用者が偶発的にアートと出会う構成としている。内部は、敷地の奥行きを活かしたスキップフロアの構成とし、60センチの高低差を持たせて手前にカフェ、その奥にギャラリーを配置した。この高低差によって歩道からギャラリーまで視線が抜ける一方、カフェとギャラリーの利用者の視線が交差しすぎない適度な距離感が確保されている。ギャラリーとカフェはガラスで仕切られているが、“ひとつの空間”としての景色を形成し、カフェから作品鑑賞が可能である。また、カフェ空間にまで広がる作品展示がギャラリーのキャパシティを拡張し、現代アートへの興味を掻き立てる相互作用を促す建築となっている。展示準備期間中もガラス面は閉じ切らず、制作や設営の様子が外部に開かれる。完成形だけでなく、そのプロセスも都市の風景の一部となり、アートの多層的な体験をシームレスに実現している。
2016
クライアント : LOKO企画
写真 : 傍島利浩 / MOMENT