MOMENT

"Expand with What Moves"

BIGr.のオフィス空間の設計。多くのオフィスビルは、タイルカーペットとシステム天井を基本仕様とした状態で賃貸されており、手軽に入居できる反面、独自の空間づくりには既存の撤去・新設・原状回復といった工程が伴い、コストと工期の負担が大きい。本プロジェクトでは、新規施工を最小限に抑えつつ、将来的な移転や拡張にも柔軟に対応できるストーリーを描いた。重点を置いたのは家具とアート、つまり継承可能な要素への予算配分である。作っては壊すのではなく、引き継ぎながら育てていく視点こそが、サステナブルなアプローチのひとつである。クライアントから求められたのは、「アイデアの触発」。ITコンサルタントを中心とする6つの関連会社を一拠点に集約することで、空間効率の向上と社間の接点創出を図り、新たなシナジーが生まれることを意図している。空間全体に、国内外9名のアーティストによる23点のアートを配置した。コミッションワークを含むこれらの作品が日常に溶け込み、移動や滞在の合間に知的刺激を与え、発想の連鎖を促していく。MOMENTでは、6社を束ねるコーポレートロゴもデザインし、ビジュアル面からも一体感と帰属意識を育む設計とした。空間デザインとブランディングを同時に統合することで、各社が有機的につながる場を形成した。

BIGr.

2023
クライアント : 株式会社ビズオース
写真 : 益永研司